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3月1日 大槌高校卒業式

 もう3月だというのに雪が降り積もる3月1日、令和5年度岩手県立大槌高等学校卒業式を行いました。自分だけの「大槌(ハンマー)=強み」を身に付けた卒業生53名は、大槌高校から大きく羽ばたいていきました。

一人ひとりに卒業証書が手渡されました

在校生を代表して、現生徒会長の菊池康介さんが送辞を、卒業生を代表して、前生徒会長の遠藤大地さんが答辞を行いました。

高校生活の思い出がつづられた答辞の内容はこちらです。

 肌寒い中暖かい陽の光が私たちを照らす、今日この日に私たちは卒業を迎えます。私たちのためにこのような晴れやかな卒業式を挙行していただき心より感謝いたします。将来への不安と期待が入り混じる中こうして卒業の日を迎えられたことを嬉しく思います。
 今、思い返すとこの大槌高校で過ごした三年間は思い出に溢れています。
 高校一年の春、入学式を迎えた私たちは新生活に戸惑っていました。右も左もわからなかった私達を先輩たちが一から優しく教えてくれました。授業では先生方がわかりやすいように創意工夫してくださり苦を感じませんでした。
 心に残る学校行事もたくさんありました。クラスマッチでは一年生から三年生まで垣根を越え試合をしてお互いに高め合いました。また、多くの人が初めての大高祭の時期を待ちわびていました。中学の文化祭と違い、大人の力を借りずに自分たちで企画するのは新鮮で、さらにクラスが団結しました。特に仕事もないのに遅くまで学校に残って友達とふざけ合うのは定番ですね。やはり準備をしている時が一番楽しいです。普段の授業も今となっては良い思い出です。台風が近づいて来た日に大槌高校だけ休校にならずにみんなが遠い目をしながら登校した日もありました。友達が持ってきたクイズ番組に使うような「ピンポーン」と音がするボタンを持ってきて授業がクイズ大会になったり、先生の無駄話が止まらずにその日の授業が終わったりと何でもない日々のはずがこの高校でしかできない体験でした。
 修学旅行では一生の思い出がたくさん増えました。USJに行った時どれくらいの人が十分に楽しめたでしょうか。私のグループは大半が待ち時間でした。奈良公園で友達が鹿にキスをしたのは忘れられません。多分あれが彼のファーストキスでしたから。
 探究活動で私たちが最初に考えたのは自分プレゼンでした。自分を知るというのは想像より大変でした。そして二年生ではじまったマイプロジェクト。問いを見つけて答えを自分で導き出すこの活動は一人ではやり切る事が不可能でした。地域の皆さんや専門家など様々な人の協力を得ながら考えを深める必要があり、私たちに大きな成長を与えてくれました。
 大槌高校にはたくさんの部活動がありました。どの活動も仲間と協力し、切磋琢磨してきました。大会、発表など目標にみんなで向かっていきチームの中での自分や新しい自分を見つける良い機会であったと思います。生徒会活動で私はチームを引っ張っていく力と発言力を身につけました。
 在校生の皆さん、私たちを支えてくださり、本当にありがとうございました。あっという間に三年間は終わります。なんでもない普段の生活が思い出になるものです。色々な人の協力があることを忘れない大槌高校生になってください。
 そして、最後になりましたが地域の皆様、先生方、時に厳しく、優しく私たちを導いてくださりありがとうございます。そして、この輝かしい三年間の思い出に卒業生のみんながいることを私は誇りに思います。
 大槌高校の更なる発展を祈念して答辞とさせていただきます。

令和六年三月一日
卒業生代表 遠藤大地

最後のホームルームの様子

卒業生のみなさん、卒業おめでとう!18年間で身に付けた”大槌(ハンマー)”を活かして、自分らしい人生を歩んでください。みなさんのご活躍を心から応援しています!