【はま研究会】ウミガメ班活動紹介①~骨格標本づくり~
こんにちは。大槌高校はま研究会です。ウミガメ班では、7~10月にかけて三陸沿岸にやってくるウミガメたちの調査を、東京大学の学生さんたちと一緒に行っています。それ以外の期間では、ウミガメの骨格標本づくりやウミガメの背中に取りつけたカメラの映像解析を行っています。
今回は、昨年度のアオウミガメ骨格標本づくりについてお伝えします。
1 標本づくりのきっかけ
この骨格標本は、体内を観察し、かつて陸上で生活していた祖先が海に進出していく過程を調べるという目的で作成しました。
2 標本となったアオウミガメの紹介
アオウミガメは沿岸域を泳ぐウミガメで、体長は最大1.5mまで成長しますが、三陸に来遊してくる個体は、エサとなる海藻類を食べにやってくる亜成体(子ども)が多いのが特徴です。
標本となったアオウミガメは、2021年に大槌湾付近で行っていた定置網内で溺死した個体です。
3 標本の作製手順
(1)除肉
頭部・前ヒレ・後ヒレ・腹甲・甲羅に分け、骨についている骨格筋を取り除きました。また各種内臓も取り除きました。
(2)脱脂
骨を煮沸したり、セスキ炭酸ソーダを添加することで、骨についた脂肪を落としました。
(3)組立
図鑑を見ながら接着剤で1つずつ固定し、手作業で丁寧に組み立てました。