復興研究会、アチェに行く。(第3巻)
12月20日(水)雨季のバンダ・アチェ。ざあっと降る通り雨から一日が始まりました。午前のメインは午前中のトークセッション!TDMRCで「Tsunami Aceh 19th talk show」が開催され、そのゲストとして本校復興研究会の生徒が招聘されました。生徒たちがインドネシア語で自己紹介をすると、会場は大盛り上がり!東日本大震災後の大槌町の様子と、復興研究会としての活動、特に定点観測について説明をしました。
他の参加者からも、防災教育として「災害はいつ起こるかわからない、津波から逃げなさい」という内容を歌にし、口承文学として伝える「smong」があることを学びました。また、スマトラ島沖地震で片足を亡くした女性は、「人生は何が起こるかわからない、あなたを襲うものがとても大きいかもしれない、私は一本の足で世界を回り、伝承活動を行っている。語る、伝えることを忘れないでほしい」と語りました。
午後は伝統的な集落の見学とマングローブ植樹体験をしました。のどかで牛やヤギがのんびり散歩している集落では、町おこしの一環としてマングローブの実から取れた粉を使用しブラウニーを制作。品評会で受賞したとのこと。マングローブの植樹体験では、昨日仲良くなった現地の高校生と一緒に、泥の中にマングローブの苗木を植えました。教科書でしか見たことがないマングローブに生徒は興味津々!ぬかるみの中を転ばないようにゆっくりと歩きながら植樹をする姿は、まるで日本の田植えのよう。
夕食も現地の高校生と一緒でした。各々ビュッフェを楽しみながら、歓談をし。グループディスカッションをしました。テーマは、「もし大地震前にあなたがタイムスリップをしたら、地震の襲来を知らない周りの人に対して何をしていくか」。人々を救うために何が必要か、私たちにできることは何か、どう逃げるよう説得するか。宗教や行政の体制、教育など様々な観点から話し合いをしました。最後に、コーディネーターの方から、「今は防災に対する意識が高いかもしれない。しかしまたどこかで災害は起こり、その時に人々は前の災害のことを忘れて、あるいは大ごとととらえないでいるかもしれない。その時にあなたたちはどうしますか。」とお話をいただきました。
文化の違いや経験の違いがあれども、「いきる、かかわる、そなえる」、そして「語り、継ぐ」ことが重要であると感じた1日でした。
明日は現地の中学生に出前授業をしてきます!