見出し画像

大槌高校と東京大学が協定を結ぶ【はま研究会】

 令和6年2月6日(火)東京大学の大気海洋研究所附属国際・地域連携研究センター(以下、大槌沿岸センター)のセンター長室にて、「国立大学法人東京大学と岩手県立大槌高等学校との間における連携協力の推進に係る協定書」(以下、協定書)が締結されました。はま研究会顧問もその場に立ち会わせていただきました。

 大槌沿岸センター長の青山潤先生のお話の中で、「今更、何を…」と話された部分がありましたが、おっしゃる通りだと参加者全員が思っていました。大槌高校のはま研究会が、大槌沿岸センターの先生方の研究のお手伝いを始めてから4年。その関係は師匠と弟子の関係のような、好奇心のかたまりが集まったグループのような、はたまた年の離れた友人関係のような、とにかく密接に関わってきた間柄だと思います。ですから、今更「協定書」と仰々しくしなくてもよいと思われます。
 しかし、異動等で担当者が変わってから関係が希薄になり、いつの間にか消滅したという話はよく聞くところです。今回の協定書には、そのような意味があるのだとも青山先生はおっしゃってくれました。せっかく築いてきたこの関係を担当者が変わったことが理由で消滅させたくはありません。むしろ、継続させていただきたい気持ちです。本校の継枝斉校長は、昔の師弟関係のように、研究のあるべき姿を見て覚える機会を高校生に与えてくれたと述べていました。高校生が研究のイロハを間近で見ることができる機会を、これからの高校生にも与え続けたいから協定の締結に至ったのです。

 「はま研究会と大槌沿岸センターはどのような関係ですか。」と取材で聞かれましたが、全員が明確な答えを出せませんでした。部活動のようで部活動ではない。研究会だからといっても研究だけではない。一生懸命東大の教官のお手伝いをしますが、疲れたら教官たちとおしゃべりして笑っていたり、また生徒たちは海に入って遊んだりと研究とは程遠いことをしています。進路について相談するときもあれば、女性教官と女子生徒の女子トークがメインのときもありました。ただ一つ言えることは、はま研究会のモットーである「海で遊ぶ。海を学ぶ。」を継続していることです。カメと遊んでいてもいいのです(許可をもらって抱っこしています)。

また、広い砂浜で、ごみを拾っているだけかもしれません。

海洋漂着物班の活動

しかし、活動を続けていると、レアな生物に遭遇する場面があったり、

ウミクワガタの一種(下)

砂浜に流れ着いたゴミを回収するところから始まったのが、分類して量を測定して記録を取っていくうちに、ゴミという名が漂着物に変わって、いつのまにか

第22回漂着物学会での発表(令和5年11月18日)

一昨年と昨年、漂着物学会で発表することになりました。遊びも極めると学問になるのだなと感じました。生徒はもちろんですが、顧問としてもとても貴重な経験となりました。やはり、仰々しいとは思いますが今回の協定書を締結して、これからの生徒や顧問の先生方にも体験してもらうこと、その体験をのこすことが大切なのだなと、この文章を書きながら感じました。
最後までお読みいただきありがとうございました。