見出し画像

【はま研究会】漂着物学会 in 大槌


 2023年11月18日と19日、大槌高校の「はま研究会」の海洋漂着物班は「第22回漂着物学会岩手・大槌/釜石大会」で研究の結果を発表しました。えっ、高校生なのに学会で発表?そうです。はま研究会は東京大学大気海洋研究所大槌沿岸センター(以下、東大大海研)の先生方のご協力により、様々な活動をしています。その中の海洋漂着物班は早川淳準教授のご厚意により学会の会員になっているのです。昨年の鹿児島県徳之島でのポスター発表が好評を得たからかどうかはさておいて、今年は大槌町文化交流センター「おしゃっち」でポスター発表と、学会員だけ参加できる口頭発表にも参加できることになりました。参加した大槌高校はま研究会のメンバーはベストの発表ができたと思います。
 そもそも漂着物学会はどのような研究をしているのでしょうか。海岸には海からの漂着物やゴミが打ち上げられています。動物の死骸、植物といった自然物やペットボトルや漁業で使われる漁具といった人工物など。それらは近隣の地域から流れてくるものもあれば、外国から流れてくるものもあります。こういった漂着物を、1か月に1回、決まった海岸の決まった場所で回収して、研究所で分類をして水分を抜き去ってから重さを測ります。分類といっても自然物であれば、海草、アマモ類、陸上植物、動物遺骸に分類し、人工物であれば、プラスチック、ゴム類、金属、布類、ガラス・陶器、木材、その他と分類します。
 こうして蓄積したデータをまとめて、環境省のデータと重ね合わせると驚くべき事実が判明しました。その前に、口頭発表の様子です。

学会員の前で口頭発表

そして、発表データの一部です。

口頭発表のスライド(一部)

驚きましたね。環境省は太平洋側のデータをほとんど持っていなかったのですね。つまり、はま研究会のデータは貴重なデータになるのです。ただ、このデータは昨年発表したものを改良したものです。ですが、今年はグレードアップした研究をポスター発表の場で発表しました。
 プラスチックの漂着物のうち、ロープ・ひも類の重量・個数が多いことに気づき、東大大海研の早川先生のご指導の下、さらに細かく分類して、その特徴を明らかにしようとチャレンジしました。
その結果がこちら。

そして、発表をしてくれた二人です。

ロープ・ひも類ポスター発表

そして、ポスターがこちらです。

 どちらの発表も好評でした。北は北海道、南は沖縄からいらした先生方から次につながる助言を頂きました。質問もたくさんしてくれました。生徒は充実した日を過ごせたことと思います。生徒も頑張りましたが、指導してくださったり原稿やポスターの中身をチェックしてくださった東大大海研の先生方に感謝いたします。そして、来年も学会に参加できるように上を目指した研究をしたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。